開発環境の準備
C++プログラムを書いて実行するための環境を構築する
概要
C++プログラムを書いて実行するには、 以下のものが必要です:
- テキストエディタ — ソースコード (.cpp) を書く
- コンパイラ — ソースコードをコンパイルする
- ターミナル(コマンドライン) — コンパイル・実行を指示する
OS別セットアップ
Windows
方法1: Visual Studio Community(推奨)
- Visual Studio Community をダウンロード(無料)
https://visualstudio.microsoft.com/ja/vs/community/ - インストール時に「C++ によるデスクトップ開発」を選択
- VS Code と連携可能
方法2: MinGW(軽量)
- MinGW ダウンロード
https://www.mingw-w64.org/ - インストール後、g++ がパスに追加されるよう設定
- ターミナルで
g++ --versionでバージョン確認
Mac
Xcode コマンドラインツール(推奨)
- ターミナルを開いて以下を実行:
xcode-select --install - 画面の指示に従ってインストール
- 完了後、ターミナルで確認:
clang++ --version
ただし、この教科書では g++ を使います。
g++ をインストールする場合:
- Homebrew をインストール
- ターミナルで実行:
brew install gcc - 確認:
g++ --version
Linux(Ubuntu/Debian例)
g++ は通常すでにインストール済みです。確認:
g++ --version
もしインストールされていなければ:
sudo apt update
sudo apt install build-essential
テキストエディタの準備
ソースコードを書くには、 テキストエディタが必要です。
推奨(初心者向け)
- Visual Studio Code(VS Code)
https://code.visualstudio.com/
シンプルで、C++拡張機能も豊富
その他のオプション
- Visual Studio Community(機能充実、初心者には重い)
- Sublime Text(有料、でも無制限試用可)
- Notepad++(Windows、シンプル)
VS Code に C++ 拡張をインストール
- VS Code を開く
- 左のサイドバーで「拡張機能」をクリック
- 「C/C++」と検索し、Microsoft公式の拡張をインストール
ターミナルの基本操作
C++ は、ターミナル(コマンドライン)で コンパイルと実行を行います。
基本コマンド
# フォルダの移動
cd path/to/folder
# ファイルをコンパイル
g++ -o output_name source.cpp
# プログラムを実行
./output_name # Mac/Linux
output_name.exe # Windows
# ファイル一覧表示
ls # Mac/Linux
dir # Windows
実際にセットアップしてみる
ステップ1: プロジェクトフォルダを作成
mkdir cpp_practice
cd cpp_practice
ステップ2: Hello World をファイルに保存
VS Code で hello.cpp というファイルを作成し、
以下を入力:
#include <iostream>
int main() {
std::cout << "Hello, World!" << std::endl;
return 0;
}
ステップ3: コンパイル
g++ -o hello hello.cpp
ステップ4: 実行
./hello
結果:
Hello, World!
このように出力されれば、 開発環境が正しく構築されています。
よくあるエラーと対策
エラー1: "g++ not found"
原因: コンパイラがインストールされていない or パスが通っていない
対策: 上記の OS別セットアップを再度確認
エラー2: "no such file"
原因: ファイルが見つからない
対策: ls (Mac/Linux) または dir (Windows) でファイル確認
エラー3: "command not found: hello"
原因: 実行ファイルのパスが正しくない
対策: ./hello と指定(Mac/Linux)
ポイント
- C++ コンパイラ(g++ など)は必須
- VS Code などのテキストエディタはあると便利だが、メモ帳でもOK
- ターミナルでのコンパイルと実行に慣れることが大切
- 初回セットアップは複雑に見えるかもしれませんが、1回で済みます
やってみよう
練習1: 自分の OS に合わせて、コンパイラをインストールしてください。
練習2: VS Code をインストール(またはエディタを選定)して、C++拡張をインストール。
チャレンジ: 上記の「実際にセットアップしてみる」を実行して、Hello World を表示させてください。
詰まった場合のチェックリスト
- [ ] コンパイラが正しくインストールされているか確認?(g++ --version)
- [ ] hello.cpp ファイルが存在するか確認?(ls で表示)
- [ ] コンパイルコマンドは正しいか確認?(g++ -o hello hello.cpp)
- [ ] 実行コマンドは正しいか確認?(./hello)
- [ ] エラーメッセージをよく読んだ?
まとめ
- C++ 開発には、コンパイラ・エディタ・ターミナルが必要
- OS 別に異なるセットアップが必要
- VS Code は初心者向けに推奨
- 実際に Hello World をコンパイル・実行して、環境が整ったか確認